ヒンディ語ー アルファベット(デヴァナーガリー )[ネパール語、マラティ語などでも使われる]

デヴァナーガリー文字は、ヒンディ語、ネパール語、マラティ語等で使われるアルファベットで日本語のアイウエオ50音のようなものです。
ヒンディ語を勉強し続けていくにあたり自分の知識を整理して他の人にもシェアしていきたいなと思ったのがこのブログをはじめたきっかけです。驚くかもしれませんが、ヒンディ語の発音は英語などと比べると日本語に似ています。またインド人は私たちがヒンディ語を少しでも話すととても喜んでくれます。

以前に中国人の友人に「ヒンディ語で『Hello』は何と言うの?」と聞かれ、「ナマステ」と答えたところ、「まるで日本語みたいね。」と言われました。もちろん日本人にとってはそんなことはありませんよね。

とはいえ、発想を変えて「ナマステ」を分解してみると、ちょっと変かもしれませんが、「ナマ」は「生もの」の「なま」、「ステ」は「捨てる」の「すて」のように日本語に存在する音にとても類似しているなと私は思います。

また文法も、日本語のように「主語-目的語-述語」の型を基本としているところが日本人の思考の型にはなじみやすく、訳しながら会話する際にも英語と違って、考えながらそのまま言える感覚、すなわち英語みたいに詰まらずに、短い時間で口から言葉がでてくる感覚があるのです。以下は「私はヒンディ語を学んでいます」をヒンディ語、日本語、英語で示しているので語順に注意を払ってみてください。


例)


ヒンディ語
मैं
हिंदी
सीख
रहा
हूँ
ラハ(話者が男性)
रही
カタカナ発音
ヒンディ
スィーク
ラヒ(話者が女性)
フン
日本語
私は
ヒンディ語を
~んで
います
英語
I
Hindi
learn
~ing
am
.
文法
(主語)
(目的語)
(    述語    )





ヒンディ語にはデヴァナーガリーと呼ばれる、ひらがな(カタカナ)のような基本となるアルファベットがあります。単語帳などを使ってしっかり覚えてしまいたいものが60個程あります。以下は母音と子音のチャートです。これら基本を覚えてしまえばヒンディ語の世界は大きく広がります。

もし外国人が日本語を勉強するなら、ひらがな、カタカナ、漢字と無限に覚えることがありますがそれに比べればヒンディ語はずっと簡単ではないでしょうか?

母音は日本語のアイウエオと似ていて、以下のように辞書に出てくる順番まで同じです。違うのはヒンディ語の母音では短音(短く弱めに発音)と長音(長く強めに発音)が区別されています。要するに日本語のそれぞれの母音が強弱2種類あって、他に一つ」(巻舌のル)というものが含まれます。
また、以下のように一般と省略型の2種類あるのはひとつの単語内で母音が先頭にくる場合と、他の子音のすぐ後にくる場合と表記が分かれるためです。


母音
発音
一般
省略型
英語表記
日本語表記
単語の先頭に来る(前に子音がない)場合
子音の後に来る場合
a
子音の後に他に何の母音の省略型もない場合は右の発音の省略とみなされる
aa
アー
i
ि
ii
イー
u
uu
ウー
r
(巻舌)
e
ai
アイ
o
au
オー




子音も同様に日本語と違うのは、短く弱めな場合、長く強めな場合、など発音に区別が存在するので、それぞれの発音ごとの文字があります。それらをすべてカタカナ表記することには限界があるので、日本人としては、少し混乱するところです。例えば日本語の「タ」に似ている発音の文字がヒンディ語では4つもあります。試しに下の表で「タ」または「ター」を探してみてください。しかし実際には会話でそれらの区別を必要以上に意識すると逆に不自然になるので、初めは日本人の「カタカナヒンディ語」でとりあえず話してみましょう。案外通じてしまうのです。会話は口に出して覚えるのが一番早道です。日本人が英語を話すよりヒンディ語を話すほうが必ず通じるはずです。自信をもってそれを楽しんでみていただきたいなと思います。


子音
ka

tha
ター

ba
kha
カー

da

bha
バー
ga

dha
ダー

ma
gha
ガー

naa
ンナー

ya
n
この発音はめったに出てきませんので無視できます。
(ङ्)

ta

ra

(巻舌)
ca
チャ

tha
ター

la
cha
チャー

da

va
ヴァ
ja
ジャ

dha
ダー

sha
シャ
jha
ジャー
na

Sha
シャ
n
この発音はめったに出てきませんので無視できます。
(ञ्)
pa

sa
ta
pha
ファ
ha



この表をもとに自分なりに単語帳を作ったり、書き取りの練習をしてみましょう!

これら基本の文字をベースにして、発音を拡張するためにこれらの文字を半分にしたものを組み合わせたり、小さい黒丸の点が文字の上や下に付いたりすることが頻繁に行われます。また、もう気づかれているかもしれませんが、ヒンディ語のユニークな点は、それぞれの単語ごとに文字が上部の線で繋がれています。それ故、文字を書く際にはそれぞれの文字がきちんとならんでいないと最後に上に一本傍線を引くときにずれてしますのでちょっと挑戦ですが、漢字の練習に比べたらずっと楽ですよね。その辺りを徐々におさえて行けば、ヒンディ語を読むことは難しくありません。

ヒンディ語の世界へようこそ!


नमस्ते (ナマステ) こんにちは